マナビカタ

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英語MBAで学び始めるための英語力ってどのくらい?

英語でMBAを受講してみたいけど、学びについていけるだろうか...どのくらいの英語力が必要なんだろう?

 

この記事では英語でMBAを学ぼうと検討している方に対して、「入学直後から十二分にクラスについていける」をターゲットにおいて、

入学時点で必要となるスキルを4技能(Listening, Reading, Speaking, Writing) の観点からお話したいと思います。

その他の前提として

・入学に必要なTOEFL, IELTSなどの客観的なスコア面の要項は大学の公式サイトを参照頂く

・海外MBAと国内英語MBAでは必要な英語力に大きな差があるため、本記事では国内英語MBAを前提とする

こととします。

さらに詳細な記述は私が通っているグロービス経営大学院の英語MBAコースを元に記載しています。

この記事でわかること

・国内英語MBA

 ・入学時点からある程度授業についていけるレベルの

 ・定性的な英語4技能の能力はどれくらいなのか

なおこの記事の信頼性においては、筆者が24年2月時点で全8教科を履修し、Accounting&Finance以外の6科目でA評定(クラス上位10-15%)を得ていることから、ある程度「入学直後から十二分にクラスについていけている」と言えるのではと考えています。

 

国内英語MBAバイリンガルのような方は1割未満で日本人受講生は9割が英語学習者、仕事で苦労しながら英語を身に着けた(学んでいる)方です。

英語で仕事をしているから英語でMBA、ではなく、

英語で仕事をしたいので英語でMBA、という考え方もありではないでしょうか?

learnsmarter.hatenablog.com

 

1. スピーキング

スピーキングに関しては以下の3側面について取り上げて説明をします。

・発音

・瞬発力

・流暢さ

発音は自分のアクセントに誇りを持ってOK

発音に過度に気を使う必要はありません。

MBAプログラムには世界中から異なる国の人々が集まり、各々が独自のイントネーション/アクセントを持っています。

もちろん、意味が伝わらないほどの発音は許容されませんが、アメリカやイギリスのアクセントを完璧にマスターする必要はありません。

 

瞬間英作文青本を瞬発的に答えれるくらいの瞬発力は欲しい

授業の中ではシンプルな文でよいので、中学レベルの基礎的な文法は瞬間的に出せるようにしておきたいです。

また、ケーススタディでは過去の事例を多く取り上げるため、高校レベル文法になりますが、"Should've Could've Would've"はスムーズに使えるようになっていることが望ましいです。

 

ただしこの瞬発力も準備(予習)にかける時間があれば補完できます。

授業で取り上げるケースは事前課題として読み込んで設問にも答えているはずなので、

「ほかにもこんな視点がクラスで取り上げられそうだな。」

と先読みしておけば脳内で表現を整理する時間も取れるでしょう。

 

流暢に慣用句を使いこなせくてもいいが、フィラーはうまく使えるように

慣用句を使いまくって英語力を見せつけなくってもいい

www.youtube.com

章男社長のアメリカ バブソン大学における卒業スピーチです。

(章男社長は若いころからアメリカで働いていたらしいですが、)私たち純ジャパが目指す英語力はここなのかもしれません。

  • ネイティブしか使わない慣用句をたくさん使って他を圧倒しなくてOK
  • 無理にリンキングやリダクションを意識して、発音をアメリンカンっぽく寄せなくてOK
  • I’m running out of steam..  じゃなくて、I'm tired でOK

 

もちろん英語力がある程度伸びてきたら、慣用句を学んで表現の幅も増やしていくべきです。

映画なんかは慣用句ばっかりですね。

 

ただしフィラーはうまく使えるようになっておくべき

フィラーとは

I mean

You know

Well

Like

などの意味はないが、間を埋めるときに使う「つなぎ言葉」です。

 

日本語でいうところの

えーっと

そうですねぇ

あのー

なんか

のような感じですね。

考えている時にちょっとFiller を入れて間を詰めれるだけで、

「あ、英語しゃべれるんだ」感が出せます。

この「感」は非常に大事で、クラスで発言する機会があったとしても、全然英語喋れない烙印を押されてしまうと、なかなか発言を真剣に聞いてもらえません。

 

発音でところでアクセントに誇りを持ってもよい、と書きましたが、発音以上にこのフィラーで人はなんとなくの英語力を判断する傾向があると思います。

 

ただし日本語と全く同じで使いすぎると耳障りになるので、たまにオンライン英会話を録音して聞いてみるとより振り返りになりますよ。

 

2. リスニング

リスニング/リーディングの受容スキルに関してはスピーキング/ライティングの生産スキルよりも能力が数値化しやすいこともありますので、TOEIC L&Rを基準にお話しをしていきます。

 

TOIEC Listening の満点くらいは欲しい

TOEIC Listeningは95/100問正解ほどで取れるといわれています。

英会話で何言っているかはわかるんだけどね。

という方でListenting 400点行かないような方もいますが、数字は客観的で明らかな指標です。

 

TOEIC レベルのゆっくりで丁寧な英語を理解できないと、授業で新しいことを学ぶ際には必ず障害になります。

 

ちなみにネイティブの方がTOEIC L&R を受けた際の平均点は930-50点くらいで、Listeningは満点(眠たくなって何個か逃すけど、結果満点は取れる)との調査結果もあるようです。*1

逆にネイティブでもReadingのPart 5的な文法知識の問題は結構ミスが多く、点数を落とすポイントみたいですね。

 

TOIECの次のStepとしてCNN ニュースリスニングもおすすめ

CNNニュースリスニングでは30sec ほどの実際のニュースが20本ほど取り上げられています。

この 30sec という短さと 実際のニュース というところがDictation をするのに非常におすすめです。(詳しくはCNN ニュースリスリングを使ったDictation 学習の記事を執筆予定なのでご期待ください。)

 

ちなみに私もまだまだ修行中で、ニュースを聞きながらすべての単語を打ち込んでいく(Dictation)と、おおよそ1割はまだ聞き取れていません。

MBAを始めた際は2割は逃していたと思うので参考までに。

 

アメリカのドラマだと6割くらい

私はThe Big Bang Theory が好きでよく見るのですが、初めて見る回の理解度は6割くらいです。

カジュアルな表現に慣れていない、Nerdなジョークの背景知識がない、天才たちの科学知識についていけない、などが要因ですね。。。

 

3. ライティング

スピーキングくらいの表現の幅でOK。

中学レベルの文法と関係代名詞が使えるくらいでOKです。

こちらもスピーキングと同じでシンプルに、要点を押さえて伝えれることが大事です。

 

レポートでは要点をついていて論理的であることが求められる

アメリカの大学などではAPA Style *2でレポートを書くことが求められることが多いようですが、グロービス経営大学院では、課題の設問に対して論理的に回答していれば十分に高い評定を貰えています。

*過去に最低点を取った英語ネイティブのクラスメイトのレポートを見せてもらったことがありますが、ケースの要約をしているだけで聞かれていることに正しく答えていなかったことが印象的でした。

 

もちろんPREPになるようにかっちりかけているといいですが、

Point :要点(結論・主張)
Reason :理由(結論にいたった理由・そう主張する理由)
Example:具体例(理由に説得力を持たせるための事例・データ・状況)
Point :要点(結論・主張)

最低限、

・設問の最初と最後に主張の結論を書く

・主張をサポートする文のサマリを見出しにして続く文を書く

ことができていれば十分です。

 

ただし文法上の誤りやミススペルなどには厳しい教授も多い

表現が自然でなくとも問題はないですが、主張の理解に支障が出る冠詞や時制の誤りには厳しい教授も多いです。

これは「生徒が正しく事象を理解できているのかを測る」ためだと考えると当然ですね。

ただしこの問題はテクロノジーをしっかり使えば簡単に解決できます。

 

文法/ミススペルはGrammarly をAdd in としてChromeに追加しておけば間違いを教えてくれますし、

app.grammarly.com

 

時制の誤りは自分が書いた分をGoogle Trasnlator に入れて日本語で見ると明らかです。

ちなみにDeepLは賢すぎて低レベルな文でもうまく意訳してくれるので使わないようにしています。

Google Traslatorが正しく日本語にできない=私の英語に問題がある、という考えのもとシンプルな表現になるように書き直しています。

 

4. リーディング

リーディングに関しては

・読解力  

・読解速度

ボキャブラリー

の観点で記載していきます。

 

ポレポレくらいはつっかからずに読める読解力

ポレポレ英文読解は「偏差値で65を超える大学入試で必要な英文読解力」と言われています。

大学院で学ぶのですから、いくら難関大といえども、大学入試で出る英文は読めるようになっておきたいですね。

 

逆に英文解体新書レベルの難解な英文はハーバードビジネスレビューの記事では出てきますが、ぶつかるたびに対処すればよいレベルだと考えています。

 

TOIEC Part 7を時間内に読み切れるくらいの速度

分からないなりにもPart 7を時間内に読み切れるくらいの速度と、分からないなりにも前に進める読解の技術は欲しいです。

速度の観点で言うと、課題をやる時はいくらでも時間をかけることができるのですが、クラスの中ではA4 5ページくらいの英文が配られ、5-6minほど時間を取ってその内容を元に議論がするというパターンが 1/6 クラスくらいの割合で発生します。

 

(私も含め)非ネイティブのクライメイトの大半は読み切れていないと言っていましたが、ざっと全体を斜め読みし、わからないなりにも大筋を拾える技術は必要ですね。

 

ただし課題をこなす上で否が応でもかなりの量のケースを読むことになります。

最低限、TOIEC part 7を時間内に読み切れるくらいの速度が入学時点であれば十分でしょう。

 

8000語レベル(英検準一級)の語彙力

グロービス経営大学院の場合、Caseは大きく分けて2つあります。

グロービスオリジナル教材

ハーバードビジネスレビュー(HBR) *3

 

1年次における基礎科目はグロービスオリジナル教材がメインになることが多く、

選択科目ではHBRのCaseが多くなる傾向にあります。

 

グロービスオリジナルは非常にプレーンな英語で書いてくれているので、英検準一級レベルの単語力があれば97%くらいはカバーできると思います。

残りはわからないまま読み進めても理解できるレベルですね。

 

逆にHBRのCaseは、私の今の語彙力(およそ英検1級の下レベル 10,000くらい?)でも1pageに10は知らない単語があるイメージです。

単語力、鍛えていかないといけないですね。。。

 

まとめ

・国内英語MBAの入学時点で必要な英語力は

スピーキング:中学レベルの文法はポンポン喋れるくらい。めちゃくちゃかっこよくしゃべれなくて全然OK。

リスニング:TOEIC Listeningで満点は最低欲しい。実際のニュースなんかは8割くらいの理解でもクラスには予習して挑むので何とかなる。

ライティング:スピーキング以上の英語スキルは求められない。それよりも日本語でまともにレポートを書ける力が重要。

リーディング: TOEIC Reading で最後まで読み切れるくらいの速度感と理解力が必要。文法問題を除いたPart 7の正答率は90%は欲しい。

 

いろいろ必要な英語力について書きましたが実際に試してみるのが一番です。

MBAを試しに受講してみたい方は以下の記事を参考に。

learnsmarter.hatenablog.com

受講するMBAの選び方についてはこちらの記事を参考下さい。

learnsmarter.hatenablog.com

*1:Evidence行方不明です。見つけたら追記します。

*2:https://www.enago.jp/academy/write-research-paper-apa-format/

*3:その他Thunderbird Universityなどほかの大学のものもたまにありますが海外大学のCaseの8割はHBRですね

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お問い合わせ:https://forms.gle/avFm2RTEPoebSkX57